そうですか……。
ええと、ですね。なんとも言いづらいんですが。
ちょっと隠しますから、お手数ですが反転して読んで下さい。
ええ、言いたいことはわかります。
言うまでもなく、被害者は外から銃で撃たれたんです。射殺ですよ。弾はガラスを貫通し、被害者の後頭部から入ってひたいに抜けました。顔面を吹き飛ばすぐらいですから、多分普通の弾ではないでしょう。ホローポイントかなにか……。店内を捜せば、どこかにマッシュルーミングした弾丸が見つかるはずです。
ですが、ですね。
店長閣下は、このどう見てもそうとしか思えない状況を前に、「わからない」と仰っているんです。明らかに普通の警察官ではないチヨダ氏は、白々しく私が何も言わなければ迷宮入りということを強調しています。それが何を意味するのか?
どんな事情があるのか、後から来た私にはわかりません。ですが察しましょう。ここは、わからないことにするべきところですよ。意地を張ってはいけません。立場というものがあります。泣く子や地頭にさえ勝てないんです。ましてや、ですよ。
……わかって頂けますよね?
では、ここに戻って下さい。